両忘庵のお知らせ

姿勢を調え、呼吸を調え、心を調える。息を数えることに専念して「両忘」に至る。 初心者でも参加できる坐禅会です。

【季節の禅語】


平原秋樹色   平 原 秋 樹 の 色
        へいげんしゅうじゅ
沙麓暮鐘の声  沙 麓 暮 鐘 の 声
        さろくぼしょう 
               「山谷詩集」

両忘庵のある茂原市本納は、その昔、帆の見える丘、
「帆の丘村(ほのおかむら」と呼ばれた時代があった
という。
境内の一番高い所、開山塔の位置からは遥かに太東
九十九里浜までも見晴らせる。
夕暮れ時、今この丘に立つとむこうの畑の辺りに野焼
きの煙が立ち上がっている。
静かに響いてくるのは遠くの日蓮宗の寺の鐘の音か。
木々の紅葉も始まり、愈々天下の秋到来である。
この山も春は梅、桜がらん漫と咲き誇り、夏は深い
みどりをたたえて生命力に溢れていた。
それぞれの季節の美しさがあるが。秋の風情にはまた
何ともいえない格別の趣きがある。
まさにこの詩は静かな景色に託して寂然とした深い
心境を詠みこんでいます。

からだを調え(ととのえ)、
息を調え、
心を調える。
最も坐禅の深まる季節です。

                両忘禅庵 住職 

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