山 呼 万 歳 声
(山は呼ぶ万歳の声)
故事によります。
武帝は正月には多くの一般庶民と共に中国五岳の一つ
に数えられる嵩山に登って天下泰平を祈りました。
皇帝が山上で国家の安寧を祈ると民衆は天子武帝の
長久を祈って「万歳」と叫びます。
その叫び声が辺りの山々にこだまして、
「万歳、万歳、万歳」と響き渡って聞こえたといい
ます。ここ両忘禅庵でも毎年元旦は、真威儀(僧侶
の正装)で本堂に出頭し、
「聖躬万歳(せいきゅうばんぜい)。万歳(ばんぜい)。
万々歳を祝延(しゅくえん)し奉(たてまつ)る。」
と一同で唱和します。
本年は、元日が丁度日曜日ということで、いつも通り
の暁天坐禅の後の祝聖となりました。
了後の茶礼も開山禅師の自作「扶桑ー(ふそういち)」
の銘が付いた大筒茶碗で濃茶を廻し飲みしました。
羽二重餅で頂くお抹茶の馥郁とした香りに身も心も癒
された至福のひと時でありました。
本年も皆さまの無病息災を祈ります。
ましたので、ご披露いたします。
両忘禅庵 住職